

大容量ファイルの送受信サービスである「宅ふぁいる便」を運営する株式会社エルネットでは、大容量のOfficeファイルを軽量化するツール NXPowerLiteを導入している。両者の補完関係のあり方を、Webメディア推進部 部長 山川大介氏、マネジャー 小杉裕氏、サブリーダー山本元気氏、羽渕比呂司氏に聞いた。
目次
エルネットの業態
— エルネットの業態について教えてください。
エルネットは、企業向けのリサーチ及びマーケティングサポートを行なっている会社です。また、フリーペーパー「ぱど」の発行、料理レシピサイト「ボブとアンジー」の運営、ファイル送受信サービス「宅ふぁいる便」の運営なども行っています。
「ぱど」は、フリーペーパー発行部数世界一としてギネスブックにも登録されています。エルネットは、関西地区のエリアフランチャイザーとしてFCとともに「ぱど」を発行しています。
料理レシピサイト「ボブとアンジー」は、大阪ガス(※)の料理講習教室で蓄積されたレシピをネット版に再編集して公開している日本有数のお料理情報サイトです。
そして、ファイル送受信サービス「宅ふぁいる便」。あまりに巨大すぎるファイルをメール添付で送ることはマナーに反します。その際は宅ふぁいる便をご利用下さい。宅配便が荷物を配達するがごとく、宅ふぁいる便がファイルを配達いたします。宅配便と違って、料金は無料です。会員数は2007年秋には 100万人を突破する見込み。日本人の100人に1人が使っている日本最大規模のファイル送受信サービスです。
※「エルネットは、大阪ガスのグループ会社です。宅ふぁいる便は、最初は、大阪ガスの情報通信部の内部向けサービスでした。それを外部に無料公開したところ、評判になり多くのユーザに広まりました。その後、エルネットが、大阪ガスから運営を引き継いで事業化したのが現在の宅ふぁいる便です」

宅ふぁいる便送信画面。右上にはNXPowerLiteのテキスト広告も。
エルネットはNXPowerLiteをどう活用しているか
— エルネットでは、NXPowerLiteをどう活用していますか。
「宅ふぁいる便」を運営するWebメディア推進部にて全メンバー分17ライセンスを部門導入しました。
エルネットの広告媒体を運営する部門では、PowerPointを使って提案をする機会が多くあります。インターネット上の広告という分かりにくいサービスを、代理店や広告主に分かりやすく説明するために、提案書にはWebサイトの画面コピーやグラフなどの画像を多用してしまいます。その結果、ファイルサイズが大きくなりがちです。時には20MBに及ぶこともあります。そこまで大きくなったファイルを添付し、同報メールで多方面に送るのはマナー違反となりかねません。(※)
しかしながらNXPowerLiteを使えば、例えば10MBのPowerPointファイルを1MBにまで小さくできます。1MBならメール添付で送れます。NXPowerLiteは一般の圧縮ソフトと異なり、ファイルを解凍する必要もありません。添付した提案書もすぐに開いてご覧いただけます。 NXPowerLiteにはお世話になっています。
※「実は以前、巨大なファイルを添付してお取引先宛てに同報メールで送ってしまい、後で謝罪メールを送ったことがありました。」
宅ふぁいる便とNXPowerLiteの理想的な補完関係
— 宅ふぁいる便は、メール添付が不適切な大容量ファイルの送受信を助けるサービス。一方、NXPowerLiteは、大容量ファイルを小さく圧縮して、メール添付でも送れるようにするソフトウエア。率直に言って、両者は、商売敵どうしであるような気がします。
私たちも、最初は、そんな気がしていました。しかし、少し考えて、いや、宅ふぁいる便とNXPowerLiteとは、敵対関係ではなく補完関係にあるなと分かりました。補完関係とはどういうことか。様々な視点から述べてみます。
視点1:「宅ふぁいる便のインフラへの負荷をほどほどにしたい」
宅ふぁいる便においては、お客様から預かった巨大ファイルを、3日間(つまり72時間)の間、サーバに保管しています。宅ふぁいる便は、おかげさまで、日々、多くのお客様にお使いいただいています。しかし現在の会員数は92万人。あまりに多くのお客様に、一度にお使いいただきますと、サーバや回線などに高い負荷がかかり、ファイル転送に時間がかかってしまいます。(※)もちろん会員数の増加に伴いインフラも増強していますが、コストを考えると限界があります。全ての登録会員様に気持ちよくご利用いただくために、ファイル容量を少しでも小さくして送っていただけると助かります。
※ 「宅ふぁいる便が混む時間帯は、一日の中では夕方、一週間の中では金曜、月の中では月末です。いずれの時期も『ギリギリ納品が多くなる』という点が共通しています」
視点2:「電力会社、ガス会社が省エネをよびかけるがごとく…」
例えば、電気、ガスなどのエネルギー会社で考えてみます。みんなが電気やガスを大量に使えば、電力会社、ガス会社は売上げが上がるから嬉しいのかといえば、そんな単純な話ではない。むしろ夏場のピーク時には、供給インフラがパンクしかねないので、電力会社は利用者に節電をよびかけます。
鉄道会社も同じです。基本的には、一人でも多くのお客様に電車をご利用いただきたいと思っている。しかし、朝の通勤時間帯に電車がぎゅうぎゅうの寿司詰めになることは、鉄道会社にとってもお客様にとっても良いことではない。だから鉄道会社は時差通勤をよびかけます。
宅ふぁいる便も同じ立場です。できるだけ多くの会員様に、宅ふぁいる便を快適にご利用いただきたい。しかしあまりに利用が集中してしまうと、通信インフラが輻輳(ふくそう)状態になり、サーバの反応が遅くなります。そこで、電力・ガス会社が省エネを願うがごとく、鉄道会社が時差通勤を願うがごとく、 NXPowerLite等のファイル圧縮ツールのご利用を願うわけです。ファイルを圧縮してから送受信していただければ、インフラへの負荷が抑えられ、一人一人の会員様に快適にご利用いただけます。
視点3:「お客様が、こんな風に宅ふぁいる便を使ってくださると理想的」
宅ふぁいる便とメール添付による送付は、以下のようにお使い分けいただければ有り難く存じます。
10MBを越えるような、本当に巨大なファイルを送りたい時は、宅ふぁいる便をご活用下さい。しかし、10MB以下のファイル、つまり圧縮して1MB以下の場合は、NXPowerLiteなどの圧縮ツールを使ってファイルを小さくして、メール添付にてご送信ください。
またNXPowerLiteを使って1MB程度に圧縮したファイルを、複数まとめて送るような場合には、宅ふぁいる便をご利用下さい。(宅ふぁいる便は、一度に最大10ファイルを送ることができます。但し合計ファイル容量は50MBまで。)
実際にエルネットの社内でも、宅ふぁいる便とNXPowerLiteをこのように使い分けたり、組み合わせて使ったりしています。
以上のような視点から見ますと、宅ふぁいる便とNXPowerLiteのようなファイル圧縮ツールとは、敵対関係ではなく補完関係にあると考えられるわけです。
ところで、オーシャンブリッジは、以前より、宅ふぁいる便にバナー広告をご出稿いただいています。高山社長も、宅ふぁいる便とNXPowerLiteが補完関係にあると考えたようです。
宅ふぁいる便のバナー広告の効果
— オーシャンブリッジ高山社長にお聞きします。宅ふぁいる便に出稿しているバナー広告の広告効果を教えてください。
(高山):これまで宅ふぁいる便の他、さまざまなファイル送受信サービスに出稿しました。広告反応率は、宅ふぁいる便が群を抜いて優れていました。広告費のモトを取ってお釣りが来るほどの高いコンバージョン率でした。

NXPowerLiteのバナー広告
NXPowerLiteの導入効果
— エルネットWeb推進部が、NXPowerLiteを導入するに至った経緯をお聞かせください。
NXPowerLiteのことは、オーシャンブリッジが宅ふぁいる便に出稿したバナー広告を見て、初めて知りました。PowerPointを95%も圧縮するツールとの触れ込み。そりゃすごい、一目見て欲しいと思いました。気軽に買える値段だったので、即導入となりました。
— NXPowerLiteの導入効果をお聞かせください。
第一に、「大容量ファイルをお客様に気軽に添付ファイルで送れるようになったこと。提案スピードが向上したこと」。これは、先ほどお話しした効果です。
第二に「社内サーバの共有ディスクが節約できるようになったこと」。エルネットでは、セキュリティの観点から、個々のPCのハードディスクには業務上のファイルを置かず、ファイルサーバの共有ディスクに保存するように決まっています。サーバが巨大倉庫になっていて、社員Aさん用、Bさん用、Cさん用にという具合に、区画が割り振ってあるイメージです。
このように一つのサーバをみんなで共有して使っている時に、誰かが、何十MBもの巨大PowerPointを保存したりしますと、みんなの迷惑になります。
本当に必要なファイルなら仕方ありませんが、画像で水ぶくれしたようなファイルでサーバ容量を無駄遣いするのではもったいない。細かいことを言うならば、会社の共有サーバのハードディスクは、高価なハードウエアです。つまり、個人のハードディスクに比べ、1バイト当たりの単価が高い。RAIDを構成してバックアップを設定して、といった対応が必要なので当然です。そういう高価な設備は、無駄遣いしてはいけません。
今はNXPowerLiteの活用により、ディスクの無駄遣いはなくなりました。ディスクの中には、圧縮された小さいファイルがスッキリ並んでいます。
またファイルサーバだけではなく、メールサーバの有効活用にもつながっています。各社員に割り当てられているサーバー容量は必要最小限に制限されています。巨大なファイルを、メーリングリストで多くの社員に送信すると、受け取った社員の数だけ、貴重なサーバー容量が浪費されることになります。メールに添付するファイルを軽量化することは、こうした無駄遣いの抑制にもつながっています。
NXPowerLiteの機能への評価
— NXPowerLiteの機能への評価をお聞かせください。
NXPowerLiteの機能は、「圧縮率」、「使いやすさ」、「導入のしやすさ」の3点で評価できます。
第一に圧縮率。非常に優秀。ファイルが驚くほど小さくなります。大きなファイルが小さくなるのは、やはり気持ちがいいし、気分がいいものです。
第二に、使いやすさ。NXPowerLiteのアイコンにファイルを放り込むだけで小さくなる。カンタンです。部員には、「NXPowerLite を絶対使え」というような強制命令はしていません。しかし、添付ファイルやサーバ保存ファイルのファイル名を見ると(※)、お、みんな NXPowerLite、使ってるなと分かります。強制せずともみなが自発的に使うということは、NXPowerLiteは本当に便利で使いやすいのでしょう。
第三に、導入のしやすさ。NXPowerLiteのスタンドアロン版は、インストールをしないで、EXEファイルをデスクトップにコピーしておくだけで使えます。これは、企業においては評価も導入しやすい。システム管理者としては、評価版のソフトウエアをインストールするのは嫌なものです。もちろん評価段階に限らず、本格的に社内に導入する際にも、この導入のしやすさは重要です。
※ NXPowerLiteで圧縮されたファイルは、ファイル名の末尾に「(NXPowerLite)」等を付加されます。オリジナルのPowerPointファイルと見分けがつきます。
今後の期待
— 今後の期待をお聞かせください。
オーシャンブリッジには、「お客さま向けのサービス向上」、「社内展開」、「事業展開」という3つの視点から期待を持っています。
第一に、「お客さま向けのサービス向上」という視点。宅ふぁいる便は、今後も、お客様のファイル送受信の効率化のために、鋭意、サービス改善の努力を続けて参ります。NXPowerLiteも、我々と手法は違えども、目指すところは同じでありましょう。今後も、お互いに、日本のファイル送受信の環境改善、お客様満足の向上のために、補完し合い、協力し合っていきたいと考えています。
第二に、「社内展開」という視点。現時点ではWebメディア推進部内での利用にとどまっています。しかし今後は、社内のサーバ環境の見直しに伴って、事業部全体や他の事業部への社内展開も提案していく予定です。
第三に、「事業展開」という視点。NXPowerLiteや、組込用のNXPowerLiteディベロップメントキット、そして文書公開システム Net- It Centralといったオーシャンブリッジの取り扱い製品は、エルネットが企業向けに販売している社内導入型ファイル送受信システム「オフィス宅ふぁいる便」とも親和性が高いと感じています。
今後はNXPowerLiteのユーザと販売元、広告媒体と広告主といった関係にとどまらず、良きビジネスパートナーとして、企業に向けた総合ソリューションを展開することも視野に入れていきたいと考えています。今後とも宜しくお願いいたします。

今回お話しを伺ったエルネットの皆様。Webメディア推進部 部長 山川大介氏(写真中央左)、
マネジャー 小杉裕氏(写真中央右)、サブリーダー 山本元気氏(写真左)、羽渕比呂司氏(写真右)
お忙しい中、ありがとうございました。