
社会福祉法人練馬区社会福祉事業団では、情報システム担当者が1人しかおらず予算も限られているため、運用負荷のかかる製品を導入したり、高価なストレージを追加するといった対応ができませんでした。この課題を解決するために採用されたのが「NXPowerLiteファイルサーバエディション」です。同事業団 鈴木 良明氏に詳しく伺いました。
写真左:事務局 総務課 総務主査 鈴木 良明氏
写真中央:弊社X-ディビジョン ディビジョンマネージャーの菅沼、右:弊社X-ディビジョン 営業部の亀谷。
<社会福祉法人練馬区社会福祉事業団について>

社会福祉法人練馬区社会福祉事業団は、東京都・練馬区内で高齢者のデイサービスセンターや特別養護老人ホーム、居宅介護支援事業所などを運営しています。練馬区の出資により1992年10月に設立。2003年度からは、自治体からの補助を受けずに独立採算で事業活動を続けており、計47事業を19事業所で実施しています。職員数は878名(正規335名、非正規543名、2011年4月現在)、2010年度の事業活動収支差額は約1.1億円。
目次

— NXPowerLiteをどのように利用していますか。
2005年からシンクライアントを導入し、ファイルはファイルサーバ上の共有フォルダに保存しています。このファイルサーバをNXPowerLiteファイルサーバエディション(以下、NXPowerLite)を使用して軽量化しています。
今後はシンクライアントからクライアントPCに変更し、クライアントPCをシンクライアント化させるシステムを導入予定です。システムを変更してもNXPowerLiteはそのまま使用できるので非常に助かります。

— NXPowerLiteを採用するに至った経緯を教えてください。
当事業団では、現在、練馬区内の19カ所の事業所で、デイサービスセンターや特別養護老人ホームを運営しています。以前は各事務所でサーバやPC端末を管理していたのですが、セキュリティを強化するため個人情報保護法の施行に合わせて全事業所をつなぐインターネットVPNとシンクライアントを導入し、本部で集中管理ができるようにしました。
同時に、各事業所で利用している端末にデータを残さないよう、ファイルサーバに組織全体の共有フォルダと各事業所で使用する共有フォルダも設定しました。
その結果、セキュリティの確保およびデータ保全の観点からクライアント側にデータを保存しないという運用が定着したのですが、ある日、職員から「共有フォルダにデータを保存できない」という連絡が入りました。
そこでファイルサーバの使用状況を確認すると、共有領域で利用できる空き容量が2MBしか残っておらず、慌てて重複するファイルを削除したりするなどしてその場は対応しました。
— 容量がたりなくなってしまった原因は何ですか。
当事業団で容量の大きなデータを取り扱うことはほとんどないと思っていたので、それまでファイルサーバの空き容量は気にしていませんでした。しかし、詳しく調べてみると、研修や発表会などの資料などで見栄えをよくしたり手順をわかりやすく説明するために、高解像度の写真データ(JPEGデータ)などを利用する機会が増えてきていることがわかりました。
たとえば職員がデジタルカメラで撮影した写真でも、デジタルカメラの性能が向上してきたためにスナップ写真のようなものであっても1MB以上のサイズとなることが多く、そのようなデータがフォルダに何十枚単位で保存されているケースもありました。
サーバへデータを保存することが定着し徹底されたことで、ファイル数はそれほど多くなかったにもかかわらず、ストレージの容量不足が思っていたよりもはるかに早く進んでしまうという結果を招くことになったと考えています。

— NXPowerLiteの導入前に講じた対策などはありますか。
写真を撮影する際にファイルサイズをコントロールしてもらうのも難しく、次のような対策を実施もしくは実施検討しましたが、その都度、新たな課題が持ち上がり、結果として現場の協力と管理者によるファイルの削除だけでは解決が図れないという結論に達しました。
| 実施もしくは実施を検討した対策 | 新たな課題 |
|---|---|
| 事業所の管理者に、不要なデータを整理するように通達。 | 一時的にデータ容量は確保できるが、ファイルが増えていく状況は変わらず、いずれまた限界が来ることが予想された。 |
| データを圧縮するフリーソフトを紹介し、残すべき画像データの容量削減を事業所の管理者に依頼。 | 手作業で行わなければならないため現場の手間と負担になり、担当者が変わるとルールが引き継がれない。確実に実行させることが難しい。 |
| サーバに保存されている一定容量以上のファイルを自動削除する仕組みを設定し、定期的に実施。 | 必要なデータも削除してしまう場合があった。 |
— ディスクの容量を増やしたり、ストレージを追加するということは考えなかったのでしょうか。
ファイルサーバはADサーバを兼ねていたため、サーバ自体を長期間止めたり、拡張したりするようなことはできるだけ避けたいと考えていました。また、ファイルサーバを追加・変更するとなると、大容量の高価なディスクやストレージを追加するのは容易ではありません。しかも運用方法を変更するとなれば、ルールの変更や周知という新たな作業も必要になるので、定着した運用体制を変更することの影響や負担を考えると、簡単には踏み切れませんでした。

— NXPowerLiteの導入を検討したきっかけを教えてください。
販売店の展示会で「NXPowerLiteデスクトップエディション」の体験版を以前にもらっていたので、試しにファイルを軽量化してみました。そうすると、JPEGデータやJPEGデータを含むMicrosoft Officeのデータを50%から90%も軽量化できることがわかりました。また、画質についても軽量化する前後の違いは感じられなかったので、正直とても驚きました。それがNXPowerLiteを導入するきっかけとなりました。
— NXPowerLiteの導入を決めた理由を教えてください。
デスクトップエディションではファイルごとに手作業で処理をしなければならなかったので、ファイルサーバエディションを前提に導入を検討し、次の理由から導入を決定しました。
(1) 軽量化の効果は明らか
さまざまなデータを試した結果、ファイルサイズの膨張を防ぐことができるのは明らかで、軽量化後の画質も実利用に問題ないと判断しました。
(2) 指定した時間帯での軽量化処理
指定した時間帯での最適化(軽量化)処理が可能なので、管理者にも職員にも負担がかからないと考えました。
(3) 軽量化を意識せずにデータを利用できる
ファイルを圧縮するツールを利用する場合は、圧縮と解凍という作業が必要になりますが、NXPowerLiteで軽量化されたファイルは特別な作業をしなくてもそのまま編集できるので、職員は軽量化されていることを意識しなくて済むという点を評価しました。
(4) 設定や運用に変更が不要
ファイルサーバの設定や構成を変更する必要がなく、これまでの運用ルールのままで利用できるので、導入のインパクトが少ないと考えました。
(5) クライアントシステムの変更に関係なく利用できる
シンクライアントのシステムを変更するにあたり、システムの変更後も継続して利用できる点もポイントになりました。

— 導入後の効果を教えてください。
既存のデータで試しても空容量が3倍ぐらい増えました。今後はクライアントPCのシンクライアント化によりさらにファイルサーバにデータが集中すると考えているので、軽量化の効果はさらに大きくなると考えています。
また、NXPowerLiteの導入によりディスク容量のひっ迫問題から解放されたので、その分、現場を支援する他のシステム作りなど、システム管理者として本来取り組むべき業務に時間や手間を振り向けることができるようになりました。情報システム担当者は1人しかいないので、自分自身としてはこれが一番大きな効果だと感じています。
— 今後の拡張予定などがあれば教えてください。
今後ファイルサーバをクラウド化することになっても、容量が削減できているので利用コストの削減につながると考えています。
— オーシャンブリッジへの期待や要望があればお聞かせください。
「つかえるITを、世界から」のキャッチフレーズのとおり、今後もコストパフォーマンスが高く、品質の優れた製品やサービスを提供し続けてほしいと思います。
- 取材日時 2011年8月
- 記載の情報は取材時のものです。
- 取材制作:カスタマワイズ